松井大悟監督のトークショーに行ってきた

松井大悟という自分と同い年の監督のトークショーに行ってきた。

松井監督は、『アフロ田中』や『バイプレイヤーズ』など映画・ドラマや、

石崎ひゅーいの『花瓶の花』のMVの監督などを手がけている人だ。



今回行ったトークショーは、『花瓶の花』から着想を得て作ったショートムービー、

『花瓶に花』に関するイベントだった。

この曲は、僕が石崎ひゅーいさんを知るきっかけとなった曲なんだけれど、

はじめてこれをyoutubeで見た時、号泣してしまった。

体の内々から、涙が勝手に溢れ出てくる感じで、泣いてしまった。


今回もこのショートムービーの上映があったのだけれど、

またしても7粒くらい涙を流してしまった。


そして、いざトークショーがはじまり、監督の話を聞いていたら、

監督自身も、

「作品をつくりながら泣いたのは、後にも先にもこれだけだと思います」

と言っていて、

とてもいい作品、とてつもない曲なんだな、とあらためて思いました。


☆☆☆

監督の話を聞いていて思ったのは、

「いまだに中学生のような純度の高いピュアさを持っているなぁ」

ということ。


自分と同じ32歳で、このピュアさを保ってるってすごいなぁ。

これが、いい作品をつくり続けてる人なんだな、と思った。


他には、

「自分がとにかく表現したいものを表現した方が、結果的に伝わる」

「ショートムービーは、伝えたいメッセージや表現したいことをシンプルに表現するだけで、

長編は、みんなをひとつの同じ感情にさせるのがいや。まだ言語化されていない感情を表現したい。」

「0→1は絶対自分で作るけど、1→100はみんなで作る」

「コンテストで賞を獲る為の、傾向と対策なんかいらない。そんなことを考えて表現したことなんか、なんの価値もない。自分が表現したいことを表現する」

「童貞シリーズってのをやってたら、面白がってアフロ田中の話を、プロデューサーが持ってきてくれた」

「告白ってエゴ。本当に好きなら伝えないで、胸のうちにしまう。漫画のタッチ理論。たっちゃんは、言葉では表現しないで、そっと黙っておかわりをすることでおいしいと表明している。僕はたっちゃん派」

「言語化できない感情を表現しようとすると、中学生とか青春時代がいちばん合う」

「結局、お金のこととかを考えて、下心があったりするプロジェクトはうまくいかないことが多い」

「映画の神様が見てるんだな」


といったことを言っていた。(正確にはちょっと違うとこあるかも)


話を聞いていて、一番思ったのは、

「とにかく、自分の表現したいことを大事にする」

ということだった。

そのためには、ある意味で高い技術に対する恐れすらもあるのが、

とても印象的だった。

自分にしても、演者にしても、技術で表現してしまうのはあまり好ましくなくて、

むしろ、「なぜ自分はそうしたいのか。そう演じたのか」を説明できないくらいの方がいい、

と言っていた。


同い年の監督(とプロデューサーの阿部広太郎さん)に、とてもいい刺激を受けた夜だった。

↓監督の最新作。

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